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◇2012-01-23 (月)
cl.both
定例公開研究会が行われました
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makican
定例公開研究会が行われました
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「第1回定例公開研究会」が開かれました。

 今回は、ビジネス学部の岩見教授が『EUの「ソブリン※危機」~何が問題になっているのか?』と題し研究報告され、続いて、参加した教員による意見交換がおこなわれました。

※ソブリン=「ソブリン債券」の略。各国の政府や政府機関が発行する債券で、主として国債

 2009年10月にギリシャの財政統計の粉飾ではじまった欧州ソブリン危機について、1.なぜEUで危機が生じ拡大しているのか。2.財政危機でも金融危機でもなくなぜ「ソブリン危機」なのか。3.それが実体経済にどのように影響を及ぼしているのか。4.なぜユーロの対円相場が下落しているのか。5.日本への影響、教訓は。といった観点で、これまでの経過等が岩見教授から説明され、EU各国の財政赤字、公的債務残高、国債利回り、GDP成長率等の種々の統計を示し説明がなされました。岩見教授は「一般的に挙げられる金融危機をはかる条件 1.流動性 2.ソルベンシー(支払い能力) 3.金融システム いずれをみても、現段階では"金融危機"と断言できるものが統計上は表れていない。逆にリーマンショックの時の方がダメージが大きかった。と説明されました。

 続いて、ギリシャ、アイルランド、ポルトガルの財政状況から 社会保障費の増大、失業保険の支出増大を起因とする「低成長下の少子高齢化」のパターンと、資本移転といった金融面が起因の「リーマン連動型」の2種類のパターンがあり、国によって事情が異なる点を指摘。加えて3国ともに国債の所有者構成がNonresident(非居住者)の割合が60%以上(アイルランドは80%以上)と高く、投機の影響を受けやすく国債が乱高下しやすいことが説明されました。

 いっぽう、日本については国債の所有者構成がほぼ国内保有(Non resident(非居住者)の割合が3%程度)であり影響をうけにくいこと。さらに、これだけ国債を発行し、景気も悪いのになぜ円高になるのかという事については、その要因のひとつに、「(良いか悪いかは別にして)日本の消費税が現状では5%。これは欧州と比較するとかなり低い。世界からみれば、日本がその気になれば、EUの20%程度まで消費税を引き上げれば、国の借金は一気に解消できるのでは」といった観測も円高の原因として考えられる。と述べられました。CDSの有効性や、EU各国の思惑なども絡み合い、「結局ユーロ発足は成功だったのか?」というテーマになり、国家間格差が拡大しているかどうかは検討を要するものの、経常収支不均衡の拡大や失業率野拡大が目立ち、ドイツとオランダの二人勝ちの状況になっていることなどが、話されました。