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◇2012-02-24 (金)
cl.both
「第2回定例公開研究会」が行われました
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makican
「第2回定例公開研究会」が行われました
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「第2回定例公開研究会」が開かれました。今回は、ビジネス学部の福留准教授が『高齢化する日本の社会保障モデル」と題し研究報告され、続いて、参加した教員による意見交換がおこなわれました。
 
 現在の日本の経済の現状は1.少子高齢化に伴う労働力の減少、 2.セーフティーネット(社会保障制度)の維持困難、3.旧NIEs、ASEAN諸国、BRICs諸国の技術面でのキャッチアップに伴う日本の劣位性の高まりなどが挙げられ、今回の発表では、そういった状況下において、いまの生活水準を悪化させずに維持するためには、今後の実質GDP成長率がどの程度必要なのかが示されました。
  
 まず2006年に発表した論文の内容が発表され、それによると国民負担率が2004年現在の37.1%を基準に、50%、60%、そして、スウェーデンやデンマークといった北欧レベルの70%まで上がった場合を想定して計算したところ、2025年までに必要な毎年の成長率は、それぞれ1.09%、2.16%、3.53%となることが示されました。2%程度の成長を毎年維持できれば生活水準は落とさなくてよい、ということとなり、即ち「達成できない数値ではない」ということが述べられました。
 
 続いて2011年に発表した論文「高齢化する日本の社会保障モデル2011」の内容が報告されました。上記の内容について最新のデータをもとに国民負担率や老齢者と勤労者の受益と負担の関係、社会保障財源としての国庫負担と保険料の関係などを新たに考慮して計算したものです。それによると、国民負担率が約60.8%の場合は実質GDP成長率は約2.22%になり、これは前回発表の数値から、そう遠くない結果が出たことが述べられました。
 
 締めくくりとして、増大する社会保障コストを考えればプラス経済成長は必要であり、パイ(GDP)をうまく配分するかだけでは限界がある。どうやってパイを増やすかを考えなければならない。生活水準を現状から落とさないためには2%程度の成長は必要であり、政府などはそれを目標に政策をおこなっていくべき。と締めくくりました。
 発表のあと、教員からは「老齢世代の負担率が過少になっている可能性があるのではないか」「勤労世代1人当たり可処分所得と高齢者世代1人当たりの可処分所得を均等化させる想定が現状の分配状況とどのように関係しているのかわかりにくいのでは」「財政赤字を含んだ国民負担率かそうでないのかが、論文上やや不明確なのでは?」といった質問や感想が聞かれました。