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◇2013-09-03 (火)
cl.both
三郷町公開セミナーで講演(社会的ジレンマの数理)を行いました
三郷町公開セミナーで講演(社会的ジレンマの数理)を行いました
三郷町公開セミナーで講演(社会的ジレンマの数理)を行いました
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三郷町公開セミナー「カルチャーサロンさんごう 文学・歴史・経済セミナー」の1回目が9月3日、三郷町文化センターで開かれ、本学地域公共学総合研究所の竹山理教授が『社会的ジレンマの数理』をテーマに講演しました。

講演では、竹山教授が「社会的ジレンマとは、個人と集団の間で利害が対立して、決められない板ばさみの状態のこと」と語り、社会的ジレンマの現象を数理的構造に置き換えて、解消するために何が必要なのかを考えていきました。

最初に、「社会的ジレンマ」とはどういう現象なのかを確認しました。例えば、レストランなどでより良いサービスを受けようと他人よりも多めにチップを出すうち、他人もチップを多く出すようになり、その結果、チップの相場が高くなっただけという「出し抜き型」ジレンマや、農民が共有の牧草地を利用していたところ、羊毛の需要急増と共に個々が利益を求めて多くのヒツジを放牧した結果、牧草が不足し共有地が荒廃したという「ただ乗り(公共財)型」ジレンマが紹介されました。

次に、これらのジレンマを数理的に捉えていきました。ゲーム的理論でモデル化した「囚人のジレンマ」を例に、2人の囚人AとBが協力し合った場合の刑期と、AがBを裏切った場合の両者の刑期、さらに、お互いに裏切り合った場合の刑期を数値に置き換えて利得表を作成し、利害関係を考えながらジレンマの本質を確認しました。

その後、ジレンマの解消を可能にする要因として、刑罰(強制力)と賞与(選択的誘因)を数値にして追加し、ジレンマ状況を信頼ゲームに変換していきました。結果、刑罰と賞与の合計が裏切りへの誘惑の度合いよりも大きければ、ジレンマが解消されることを証明して、今回の講演を終えました。

参加者の女性(67)は「数学は得意ではありませんが、今回、数学と哲学は同じぐらい深くて、生きていくのに大事なことだと感動し、涙が出そうになりました。参加してよかった」と話していました。

次回、本学教授による三郷町公開セミナーは、10月2日(水)14:00~15:30です。「日本経済の今と課題-アベノミクスを振り返る-」をテーマに、岩見昭三教授が講師を務めます。