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◇2013-09-18 (水)
cl.both
公開講座「第2回奈良駅前大学」を開催しました
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makican

平成25年度公開講座「第2回奈良駅前大学」を、近鉄奈良駅近くの奈良県経済倶楽部ビル5階で開催し、「経済学の歴史から現代を考える―物価上昇率目標政策について―」をテーマに、本学ビジネス学部の西川弘展専任講師が講演しました。

アベノミクスの第一の矢「大胆な金融政策」として実施される期限2年以内2%の「物価変化率目標政策」について、歴史的な視点から考察しました。

西川講師は、日銀の当面の金融政策運営は、マネタリーベースを年間約60~70兆円ペースで増加させるような取り組みであると紹介し、この政策の背後には、物価を2%上昇させるためにマネタリーベースを2年で2倍程度にしなければいけないほど、貨幣そのものや流動性の高い金融資産が選好され、反対に企業の投資支出や家計の消費支出が極端に停滞し物価が下落基調にあるデフレ的な経済状況があると指摘しました。

続いて、改正日銀法の柱となる金融政策の2つの目標(物価安定化と決済システム安定化)を紹介し、物価安定化の条文と2%の物価変化率目標政策政策とが整合することが確認されました。

経済学の歴史では、貨幣の中立性を重視する見方と、貨幣の非中立性を重視する見方があり、それぞれが金融政策を無効とする考え方と有効とする考え方を生み出していることを指摘し、歴史上の代表的な経済学者数人の考え方をまとめ、本格的な金融政策論は「貨幣数量説の枠組みを超える枠組みが登場してきたことで展開されてきた」と語りました。

参加者から寄せられた質問の「いつ、預金金利が上がるのか?」に対し、「流動性の罠」という用語に象徴されるように、現在は貨幣そのものや流動性の高い資産が選好される状況で、物価変化率目標政策が、中身の充実した成長戦略と組み合わさることで、企業の投資が回復し低率ではあっても盤石な経済成長が実現した場合に適切な金利上昇がもたらされる、それには相当な期間が必要ではないか、と応じました。

日銀発信のツイッターの受信も広範で適切な情報を得るきっかけになると薦めつつ、「アベノミクス」と「アベノリスク」といった対立する言葉があるように、金融政策に関してだけでなく様々な論点についての賛否両論・多様な見解の存在を認識し、たとえば一人の専門家の意見や一冊の専門書・啓蒙書の内容に流されず、少数意見の中に真理があるかもしれないことを意識して、見る目を養うことも歴史から学べる大切な教訓ではないかと語り講演を終えました。

次回の「第3回奈良駅前大学」は11月21日(木)午後2時30分から、「共生社会を考える」をテーマに開催します。